ー 価格やポイント“以外”で選ばれるブランドになるために ー
■ モール戦略の前提:Amazonと楽天は「別物の市場」
ECモールで勝つためには、まず 市場特性の違いを理解すること が必須です。
● Amazonの特性
- 検索主導型でキーワード一致性が重要
- 購買スピードが早い(比較より即決)
- シンプルな商品ページで、機能・価格・レビューの3要素がすべて
- SEOは「キーワード × クリック率 × 成約率」でほぼ決まる
- ブランドストーリーより、合理的理由が選ばれる市場
● 楽天の特性
- 店舗主導型で“世界観と安心感”が選ばれやすい
- ページの作り込みが成果に直結
- ユーザーは「比較 → 検討 → カゴ」まで時間をかける
- ポイントやイベントが購買誘因となるが、
最終的には“信頼できる店”を選ぶ傾向が強い
■ 競合分析は「価格」ではなく「勝ち筋」を見つける作業

競合調査の目的は、最安値を見つけることではありません。
自社が勝てるポイント(勝ち筋)を発掘することです。
▼ 競合分析のフレーム(Amazon/楽天共通)
- 検索上位10商品の共通項を洗い出す
- タイトルのキーワード
- レビュー数・評価
- 商品の仕様・容量・メリット
- ユーザーが重視しているポイントをレビューから抽出
- 良いレビュー → 訴求ポイント
- 悪いレビュー → 改善/差別化ポイント
- 自社が勝てるポイントを見つける
- 例)配送の速さ、保証の手厚さ、パッケージの高級感
- 競合が弱い部分を“全面的に”強化する
→ この一点突破が、価格競争を避ける唯一の戦い方。
■ 競合と差をつけて選ばれるための実践策

価格やポイントで戦わないためには、ユーザーが購入を決める 非価格要因 を徹底的に強化する必要があります。
① 商品ページの「最初の20秒」で勝つ
ユーザーは最初の20秒で離脱するか、読み進めるか決めます。
- Amazon → 1枚目画像の完成度がすべて
- ベネフィット・利用シーン・差別化理由をまとめる
- 楽天 → ファーストビューの世界観
- 店舗の信頼、利用者の声、ランキング実績を入れる
② レビュー設計を“戦略的”に行う
レビューはモールSEOの生命線。
- 初回購入者に「お礼メール(自動)+レビュー依頼」
- 不満を持った顧客は必ず早くフォローし、悪評リスクを軽減
- 楽天は「ショップレビュー」、Amazonは「商品レビュー」が影響大
③ 購入後の体験まで設計してリピートを生む
「またこの店で買いたい」と思わせる仕組みは、
モールでは競合優位性になります。
- 追跡番号の即時通知
- 手書き風のメッセージカード(楽天で効果大)
- 製品保証・問い合わせの即レス(Amazonで効果大)
これらはすべて、「価格を下げずに選ばれる理由」になります。
■ まとめ:勝つのは“安さ”ではなく“選ばれる理由”

モールECは競争が激化し、価格・ポイントだけでは差別化が困難です。
選ばれるブランドには、共通して次の要素があります。
- 市場特性に合わせた戦い方(Amazonは合理、楽天は信頼)
- 競合分析で“勝ち筋”を見つける
- ページ・レビュー・購入後体験の全体最適
- 非価格要因の徹底強化
価格競争から抜け出す最大の戦略は、「値引きしなくても売れる理由」をつくること。
あなたのブランドが選ばれ続ける仕組みづくりを、一緒に最適化していきましょう。




コメント