◎ はじめに
ECは、商品ページが“無言の営業マン”。
売れないとき、原因の8割は商品ページの設計ミスに潜んでいます。
しかし、多くの担当者は「広告」や「SEO」に意識が向きすぎ、最重要の“商品ページの弱点”を見逃しがち。
本記事では、売れないECの典型パターンと原因の見つけ方を、短時間で理解できるよう構造的に整理します。
◆ 売れないECの共通点:商品ページはこうして失敗する

商品ページが売れないECには、ほぼ必ず次の5つの“弱点”が見つかります。
① ファーストビューに「買う理由」がない
訪問者は最初の3秒で「買う/買わない」を決める。
なのに、
- 写真が小さい
- キャッチコピーが特徴を語らない
- ベネフィットが一切ない
これでは「スルーされる」のは当然。最初の画面で“何が得られるか”を即伝えることが必須です。
② 商品写真が“カタログ”で終わっている
多くのECがやりがちなのが、
「正面の1枚+背景白い画像だけ」。
現代のECは、ビジュアルが購入意欲の60%以上を左右します。
- 利用シーン
- Before/After
- 手で持ったサイズ感
- 素材の質感が伝わる接写
これが欠けている商品は、購入者が「使うイメージ」を描けません。
③ “説明”はあるが“価値”が書かれていない
悪い例:
- 成分
- サイズ
- 機能
- 注意書き
良い例:
- どんな悩みを解決できるか
- 他との違い
- 他社ではなくあなたの商品を買う理由
特に、“買わない理由を先に潰す説明”が入っていないと、CVが伸びません。
④ レビューが弱い・少ない
初回購入者は、不安がいっぱい。そこで強烈に効くのが“社会的証明”。
- 件数が少ない
- 写真付きレビューが少ない
- 最新レビューがない
これらはCVRを大きく下げます。レビューは広告よりも強い“言葉の説得力”。意図的に育てる施策が必要です。
⑤ CTA(購入ボタン)が遠い/弱い
長い説明のあとにようやく「カートに入れる」だと、ユーザーは途中で離脱します。
- カートボタンまでスクロール距離が長い
- ボタンの色が背景と同化
- “買うメリット”とCTAが離れている
購入導線の“近さ”はCVを大きく左右します。
◆ 売れない原因の見つけ方:見るべき5つのチェックポイント

ここからは、あなたのECページを“診断”する視点を紹介します。
① ユーザーの視線ログ(ヒートマップ)で可視化
「どこで離脱しているか」を知るだけで、改善点が一目瞭然。特にファーストビューの直帰率は要チェック項目です。
② 商品写真に“生活イメージ”があるか
スマホで3枚以内に「使ったイメージ」があるか?これがある商品は圧倒的に売れます。
③ “悩み→解決→証拠”のストーリーになっているか
売れる商品ページは、例外なく順序が整っています。
- 悩み
- 解決策(商品)
- 証拠(レビュー・実績・データ)
- 比較
- CTA
この構造で組むだけでCVRが伸びます。
④ 類似商品と“差分”が言語化されているか
ECは比較の海。あなたの商品だけの“決定的な違い”を1行で言えるかが勝負です。
例)
「◯◯成分を◯倍濃度で配合した唯一の商品」
「専門家が◯年研究して生まれた◯◯用設計」
⑤ 購入後の未来が言語化されているか
最後の仕上げは“未来提示”。
- これを買うとどんな毎日になるのか
- 何が改善してどう楽になるのか
ユーザーは、未来を買います。
◆ まとめ:ECは“見えにくい弱点”を修正すると急に売れ出す

売れないECは、実は“致命傷”ではなく小さなほころびがいくつも積み重なった結果です。
逆にいえば、1つひとつ修正していくと商品ページは確実に強くなり、最小のコストで最大の売上改善が狙えます。




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